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できるだけ、痛くなくは当然です。症状や原因、処置内容は分りやすく説明します。上手に、丁寧に、きちんとした治療が基本姿勢です。でも回数、時間はかかります。歯科治療はすべてが人間の手による作業によるものです。
治療自体が科学的根拠に裏打ちされた処置の積み重ねで、熟練を要する物ばかりです。先生の知識・技術・考え方によって治療内容はずいぶん違ってきます。
患者さんが抱く幻想・理想 うまい・はやい・やすい
これらの概念は大量生産、大量消費が可能な工場生産できる規格化された製品(車、家電製品、洋服など)についてのものです。こうした製品は巨大な工場でコンピュータ制御の機械・ロボットが24時間作り続けます。人の作業は極一部ですが、それでも、さらに人件費の安い海外に工場が移転され日本国内の空洞化は深刻な状況なのは皆さん既にご承知でしょう。
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20年以上も前のお話です。地方大学に合格し、高校卒業を目前に控えたA君は、虫歯があれば治療してもらおうと歯科医院にいきました。口の中を検査?した先生は虫歯のところを説明することも無くレントゲン検査をすることも無く、虫歯があるから3回ぐらい通院しなさいと言いました。真面目なA君はまじめに3回ほど通いました。中学生の頃に治療した大臼歯のアマルガムを掘り起こし、インレー(形を採って、技工師さんが作る詰め物、セメントで着けます。)に直しました。その当時は歯科医院は数えるほどしかなく、患者があふれるほどの盛況でした。今の歯科医にとって想像もできない時代です。
3回目の最後の治療の日、2時間以上待たされ、担当の先生はA君に気がつかづに帰ってしまいました。きっとバイトの先生だったのでしょう。やっとのことで呼ばれた時は、もう3時間近く待ったあとでしたが、先生は待たせていた事すら知らずに、こんなに遅く来るから担当の先生はもう帰ったと告げると何も言い返せないでいるA君の治療に入りました。
A君の詰め物はなかなか詰める歯に合いません、違う患者の物だったのです。先生はやっとその事に気づき、A君の本来の詰め物を探してきました。A君が不安そうに見ていると、“どうせ解らないんだから見なくていい!”といって詰め物を詰めました。詰め物のできは、想像した通りの物でした。
A君は、最後まで3時間近く待たされたことを言い返せませんでした。またそれまでの人生で最高に不愉快な思いをした日でした。あれから、10年以上たって日本でもやっとインフォームド・コンセントが言われ始め、医療の質も叫ばれるようになりました。 |
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